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【あらすじ】オペラ「魔笛」を漫画風イラストで簡潔に解説!

【あらすじ】オペラ「魔笛」を漫画風イラストで簡潔に解説!

モーツァルト最後のオペラである「魔笛」は、

  • コミカルで親しみやすい内容
  • 「パパゲーノ」「夜の女王」などの幅広いキャラクター設定
  • 数々の名曲

で彩られる傑作オペラです。

新米先生

でもなんだかシナリオが「?」なところがある

わかりやすいキャラクタ設定でありながら「なぜそこで?」みたいな劇展開もあり、わかりにくいことも確か。

コギト

このオペラの筋はどうやらモーツァルトも入会していた「フリーメイソン」の入会儀式になぞらえているようです。

今回は「フリーメイソン」とはどんな団体なのかも紹介しながら、オペラ魔笛のあらすじを「イラスト付き図解」を元に解説していきます。

▼「魔笛」の登場人物とそのアリアを紹介する記事を見ていただければ理解が深まります
【人物相関図】オペラ魔笛の登場人物とアリアをわかりやすく解説(動画あり)

▼「啓蒙思想」・「フリーメイソン」と「魔笛」の関係については以下の記事で詳しく解説しています。
オペラ「魔笛」の隠された意味とは?啓蒙主義のと魔笛との関わりについて解説!

オペラ「魔笛」の音楽授業教材がこちらからダウンロードできます

【高校音楽】オペラ魔笛鑑賞授業(スライド・ワークシートあり)
【よくばり音楽授業】パパゲーノとパパゲーナの二重唱鑑賞→創作→図工ネタ!

ブログ運営者

コギト|音楽教材研究家

  • 音楽教員歴18年の元音楽教員
  • 教員辞めても教材研究が好きで続けている
  • 元作曲専攻で鑑賞創作の授業が得意
  • ピアノはコンクール全国大会入賞レベルでピアノ動画チャンネル(YouTube)も運営
  • ICTを駆使・時短マニア
  • note自作教材の販売をし、2500ダウンロードを突破!
  • 音楽や音楽教育に関することをX(Twitter)でも発信中
目次

「魔笛」のあらすじは「フリーメイソン」の入会儀式になぞらえている

フリーメイソンの入会儀式。目隠しをして試練に挑む姿は魔笛のオペラでもタミーノがやっていますね

フリーメイソンは中世からある秘密結社であり(今でもある組織です)、モーツァルトの時代には啓蒙思想の考えと深く結びついていました。

啓蒙思想はそれまでの時代の迷信や宗教的な制度や慣習を批判して、理性を重視する考えです。

コギト

「啓蒙思想」は英語ではEnlightnment、フランス語ではLumières、どちらも「光」を意味します。

さて、魔笛のお話の本筋は

主人公のタミーノが夜の女王にだまされるが、最終的には光の世界のザラストロが正しいことを理解し、試練を受け成功をおさめる

というものです。

恨みを感情的に現す夜の女王の「夜の世界」から脱して、理性的な言葉を口にするザラストロの「光の世界」に試練を受けて目覚めていくタミーノは、「フリーメイソンの入会の儀式を経て啓蒙思想に目覚めていく」というプロセスに見事に合致しているわけです。

実際、この脚本を書き、「魔笛」の初演ではパパゲーノ役もつとめたシカネーダーもモーツァルト自身もフリーメイソンの会員だったことは知られています。

コギト

この物語が啓蒙思想を庶民に紹介する物語で、タミーノが受ける試練はフリーメイソンの儀式から取ってこられている、と理解するとあらすじも理解しやすいですよ。

先輩先生

なるほど、だから試練とかうけるわけなのね。

オペラ「魔笛」のあらすじ 〜第一幕〜

「魔笛」オペラ鑑賞授業教材スライドより

魔笛の登場人物は以下のようになっています。各登場人物の紹介とアリアの紹介は以下の記事で解説しています。

(準備中)

主人公タミーノが大蛇に襲われ、助けられる

場所は古代エジプト。序曲が終わると、王子のタミーノが大蛇に襲われるところから物語が始まります。

夜の女王の手下である三人の侍女が大蛇を倒してタミーノを助けて夜の女王に報告にいきます。

この場面を動画で観る(頭出し)

パパゲーノ登場、嘘をついて口を封じられる

大蛇が倒されたところへ鳥使いのパパゲーノが現れる。

そこへ目覚めたタミーノに「大蛇を倒したのは俺だ」とパパゲーノが嘘をつく。

それを知った三人の侍女はパパゲーノの口を一時的に封じてしまう。

タミーノは夜の女王のパミーナに一目惚れ、助けに向かう

ザラストロに囚われている夜の女王の娘のパミーナの絵を見せられてタミーノは一瞬で恋に落ちる。

夜の女王が登場し、「娘を助けてくれたら娘を与えよう」と約束する。

パパゲーノの口封じは解かれて、タミーノは魔笛、パパゲーノは魔法の鈴を与えられて一緒にパミーナ救出に向かうことになる。

このオペラを「啓蒙主義への招待」という観点で見ると、夜の女王は「感情的で古い価値観を持った人」というキャラクター設定に映ります。
この場面で歌われる夜の女王のアリアは前半は「恨み節」、後半は「娘を助けてくれたらお前のものだ」という交換条件の提示。啓蒙主義が奨励する「理性」とは遠い存在を表現しています。
三人の侍女が歌う場面にも「この口封じはパパゲーノには良い教訓だ。この世の嘘つき全員をこうしてしまえばよい」と言う場面があります。「古い宗教的価値観」を三人の侍女が表現していますね

「口封じが解かれる」ところから動画で観る(頭出し)

ザラストロの神殿にしのびこむパパゲーノ

ザラストロの神殿ではパミーナが逃げ出そうとしているところ。でもザラストロの手下のモノスタトスにつかまってしまう。

そこへまんまと忍び込んだパパゲーノですが、モノスタトスと鉢合わせ。お互いをお化けと勘違いしてモノスタトスは逃げていく。

パパゲーノの話でパミーナは自分を助けに来てくれる王子タミーノの存在を知り、喜びます。

この場面を動画で観る(頭出し)

タミーノはザラストロが悪人ではないことを理解する

タミーノもザラストロの神殿に辿り着き、弁者と話すことでザラストロが悪人ではないことを理解していき、パミーナが無事なことに安心する。

コギト

タミーノと弁者との会話も啓蒙主義にまつわる問答のようになっています。

この場面を動画で観る(頭出し)

タミーノとパミーナの対面・試練を告げられる

パミーナはザラストロが善人だとわかっていますが、母のことも邪険にはできないため悩んでいます。ザラストロは「夜の女王は高慢な女である」と言います。

捉えられたタミーノが連れてこられ、二人は初対面します。

ここでザラストロが急に「タミーノとパパゲーノ二人(の頭)を布で覆い、試練を受けさせろ」と言い、第一幕が終わる。

オペラ「魔笛」のあらすじ 〜第二幕〜

コギト

第二幕の最初に神殿でザラストロと神官たちがタミーノを審査する場面があり、ここも啓蒙主義的なやり取りになっています。

この場面を動画で観る(頭出し)

沈黙の試練

タミーノとパパゲーノが第一の「沈黙の試練」を受けているところ。三人の侍女がやってきて、「ザラストロのような人の言うことを聞いてはいけない!」と言いに来ますが、なんとか沈黙を守ります。

ザラストロを短剣で刺し殺せ!

パミーナが寝ているところを襲おうとするモノスタトスだが、夜の女王が現れる。起きたパミーナに対して「ザラストロをこの短剣で刺し殺せ!」と命じて去る。

そんなことはできないと泣くパミーナのもとにザラストロが現れ「全てわかっている」と諭す。

タミーノに口をきいてもらえず、失意のパミーナ

沈黙の試練の最中のタミーノとパパゲーノのもとにパミーナが現れるがまったく話さない二人を見て悲しみにくれるパミーナ。自殺しようとするが思いとどまる。

タミーノの変わらぬ自分への愛を知ったパミーナはタミーノと一緒に試練を受けることにする。

この場面を動画で観る(頭出し)

パパゲーノがパパゲーナと結ばれる

オペラの本筋とはあまり関係がありませんが、パパゲーナが現れてついにパパゲーノも愛する人を見つけます。

ここで歌われるのが「パパゲーノとパパゲーナの二重唱」です。

この場面を動画で観る(頭出し)

夜の女王は地獄へ、光と英知の勝利

夜の女王のもとに寝返ったモノスタトスの導きで夜の女王が神殿までやってくるが、雷鳴とともに地獄に落ちる。

光の勝利が告げられて、タミーノとパミーナが結ばれ、幕を閉じる。

コギト

以上が「魔笛」のあらすじになります。

啓蒙主義の啓発や紹介がたくさんある「魔笛」

啓蒙主義フリーメイソンの理念や儀式になぞらえてオペラを見てみると、いろんなところで「古い習慣や迷信を否定し理性を賛美する」内容の話のスジやセリフが見られ、このオペラを理解することができます。

音楽の先生

その視点でこの物語を理解すればスッキリしますね。

啓蒙主義への誘いのようなくだりが随所に見られますので、そういう観点も頭に入れながら、名曲揃いの「魔笛」を鑑賞すると味わいも深まりますね。

参考になれば幸いです!

高校の音楽授業でオペラ「魔笛」を鑑賞するための教材を作りました!

コギト

高校の音楽で「魔笛」を鑑賞する場合は「音楽と社会との関わり」について押さえておく必要があります。

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高校の音楽の教科書では「魔笛とそれが作曲された時代背景である啓蒙主義との関係性について理解する」というなかなか厄介な目標が掲げられています。

啓蒙主義とは?フリーメイソンとは?魔笛との関係は?教材を使う先生も理解をしながら教えられるような教材になっています。

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今回は以上です!

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この記事を書いた人

音楽教師歴18年の元教員。鑑賞・創作・器楽合奏授業が得意。伴奏アレンジや合唱、合奏編曲もできます。国立大学の附属学校で研究主任&教育実習など経験あり。大好きな教材づくりで全国の音楽の先生の役に立ちたい。 自分の仕事を全部音楽関係にしたいから教員をやめて独立。ピアノ歴20年以上。アマチュアコンクールで全国入賞経験あり。ピアノアレンジ楽譜も作っています。

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