リズムの学習に取り組んでるけど、結構難航してる…。
説明しようとすればするほどうまくできない…
こんな悩み、結構ありますよね。リズムって説明しようとすると結構難しいんですよ。
学ぶ俺等も大変なんだよ、数字ばっかり出てくるし。
リズムをただ単に叩くだけなら生徒は楽しんでできるのですが、リズム譜や音符を絡めて学習しだすと途端に難しくなってしまうのがリズム学習です。
この記事ではリズム学習の難しさがどこにあるのかを考えながら、リズム学習を上手に進めるためのポイントとコツを紹介します。
これから行う曲でリズムを教える先生は是非お読み下さい。
↓楽しくリズムを学べる教材あります
【決定版!】リズム学習フラッシュカード50問(ゲーム・遊び感覚でできる!)
コギト | 音楽教材研究家
- 音楽教員歴18年の元音楽教員。辞めても教材研究が好きで続ける
- 元作曲専攻で鑑賞や創作の授業が得意、ICT・時短マニア
- ピアノはコンクール全国大会入賞レベルでピアノ動画チャンネル(YouTube)も運営
- ICTを駆使・時短マニアnoteで自作教材をアップ、3000ダウンロードを突破!
- 音楽教員のためのオンラインサークル「ムジクラブ」運営中
リズム学習の難しさ
リズムは数学!?
リズムの学習が難しいのは「数学的な考え方が入ってくる」からです。
1小節に4分音符が3つ分入る場合、3/4拍子になります。
などと拍子の説明されると、ちょっと数学が苦手な生徒は「うっ…」となってしまいそう。
これってホントに音楽の授業なのか…(汗)
また以下のようにリズムを考えるときにはやはり数学的な頭の使い方をしますね。
- 三連符は本当は2つに分けるところを3つに分ける
- 付点がつくと音の長さが1.5倍になる
- 今2拍目であと2拍残っているなどの逆算
リズムのパターンを捉えたり、比率や分割について考えたりすることは数学的な思考法であるということができます。
実際に音楽のリズムを習得していくことが数学的能力に良い影響を及ぼすという研究も複数あるようです
リズムは分数!?
音符の名前の付け方とかも分数みたいなんですよね
例えば、4分音符という呼び方は「全音符を4つに割った長さの音符」ですね。
数字増えるんだから音も長くなるんじゃないのか!
4分音符、8分音符、16分音符、と数が増えていくから音も長くなると初心者はイメージしてしまいがちですが、全音符と比較して、1/4,1/8、1/16の音の長さになるという分数によって名付けられているのが音符の長さであるということは皆さんもご存知の通り。
小学生にとってはなかなか理解が難しいですよね。
リズム学習のポイントとコツ5選
ここではリズム学習を行う際の授業のポイントやコツについて解説していきます。
- 視覚化する
- 言葉を当てはめる
- 常時活動で取り組む
- 習うより慣れる
- ゲーム感覚で楽しく
順番に解説していきます!
視覚化する
リズムについて説明するにはリズムの長さを視覚化するのが効果的です。
「2分音符の半分の長さが4分音符で…」とか言ってても一生伝わらない…。
↓以下のように図解して視覚化すると一目瞭然です(「リズムフラッシュカード50問スライドより」)
【リズム学習は難しい!?】
— コギト🎸音楽の授業研究家 (@COGITOmusic) April 10, 2024
リズムは4分音符、8分音符と数が増えていくと音が短くなるという「分数」みたいな考え方をするので結構ややこしい。
音符も黒くなってゴテゴテすればするほど長くなるんじゃなくて短くなる。
カッチョいいギターの音で図解😌 pic.twitter.com/nPQleWZvC2
付点やシンコペーションなどのズレのあるリズムも視覚化するとわかりやすくなりますね。
言葉を当てはめる
「ウンタタとかタターンターン」、などリズム自体を言葉で表すのに加えて、曲の中のリズムを一瞬で覚えさせるためには言葉を当てはめるのが有効です。
下のリズムを一瞬で覚えるにはどういう言葉をあてはめますか?
おおきなカブの「ウントコショ、ドッコイショ」と言葉を当てはめればすぐに覚えてしまいますね。
以前合奏でカルミナ・ブラーナの第二曲「Fortune plango vurnera」を生徒に合奏させた時に、金管の「ウンタカタッタ、ウンタカタッタ」というリズムがとりにくそうでしたが、「あらよっと、こらよっと」と言葉を当てはめると、なんだか大盛りあがりして、それで演奏できるようになったことがあります。
ほかにも「春の祭典」の変拍子を「いけぶくろ・いけぶくろ・しんじゅくさんちょうめ」などと山手線の駅名で覚えている演奏家もいるようで、リズム・拍子に言葉を当てはめて覚えるというのは暗記法として優秀みたいですね。
常時活動で取り組む
リズムの理論はすぐに習得できません。
少しずつやっていって定着させるのが合っている題材ですね。
リズムを学ぶとなると、拍子や音符の種類とその組み合わせなど覚えることもたくさんあり、1〜2時間に詰め込んで学習しても決して定着しないでしょう。
常時活動のような「短時間を長時間」行う活動で学期を通してなど長い期間にわたって少しずつ定着させていくのが良いです。
常時活動については以下の記事をお読み下さい。
習うより慣れろ
リズムは数学的で分数が入ってきて難しいと先ほど述べましたが、逆にリズムを打つこと自体はとくに難しさを感じることなくできます。
「このリズムは付点8分音符と16分音符の組み合わせで合わせると1拍分…」などと説明すること(も大事ですが)ばかりにならず、リズム譜を見せて「このリズムはこう叩く」と暗記のように覚えさせるのも一案。
パターンで覚えちゃうわけですね。
結局演奏家の方もいちいちリズムを考えることなくパターンで覚えて読み取っていますよね。
九九の暗記のように、「これがきたらこう」と覚えさせてしまいましょう。
ゲーム感覚でたのしく
説明しだすと理論的になってしまうリズムの学習は楽しい要素を盛り込みたいもの。
- フラッシュカードなどでレベル上げ感覚でわかるリズムを増やしていく
- まねっこリズム(コールアンドレスポンス)で遊びながらリズムを理解する
- PCやタブレットを使ってリズムを作ってみる
フラッシュカードは英語の単語帳のように、パッパッとカードをめくっていって問題に答えていく形式の教材。リズム学習ではフラッシュカードを使うことは定番なので今更説明の必要もないくらいですね。
↓デジタルでも紙でもできる、リズムフラッシュカード
【決定版!】リズム学習フラッシュカード50問(ゲーム・遊び感覚でできる!)
タブレットでリズム創作するならiPadのGarageBandがおすすめ。リズム譜は画面には出てこないので学習することはできませんが、音の長さが視覚的にわかりやすくなっています。
↓GarageBandで「校歌にドラムをつけよう!」という授業の紹介です。
まとめ PowerPointで楽にリズム学習ができる!
このように見てみると、リズム学習には以下のようなポイントを満たせるフラッシュカードがやっぱりおすすめ。
- 常時活動で取り組めて
- 反復の学習で慣れることができて
- ゲーム感覚で取り組める
フラッシュカード使いたいんだけど、授業に適したのが見つからない…
私もいくつか市販のリズムフラッシュカードを使ってみたのですが、いまいち授業に使えるものがないんです…。
というわけで、PowerPointやiPhoneからでも使えるデジタル版のリズムフラッシュカードを自作しました!
↓以下から説明ページに飛べます。めちゃくちゃ好評いただいている教材ですので是非使ってみて下さい。
音楽の授業準備が大変とお困りの先生へ
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- わかりやすい図解・音源入りのスライドデータ
- 答えが音で出るPowerPointデータのフラッシュカード
- 小学校・中学校での必修リズムを網羅
- オリジナル問題を自作もできる
以下のリンクから教員歴18年のベテラン音楽教員が10時間以上をかけて作り込んだ授業用教材が1クリックで手に入ります。
この教材は有料ですが、無料でネットに落ちている指導案やワークシートとはまったく別物。超作り込んだ教材です。教材は随時アップデートも行っているので、教科書が変わって古くなってしまうこともありません。
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今回は以上です!
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