Chrome Music Lab(クロームミュージックラボ)はPCやiPad、クロームブックなどの端末で無料で14の音楽体験ができるツールです。
↓14のアイコンをクリックすると、さまざまなアプリが開きます!まずは動画でどうぞ!

アプリ | アプリ名 | どんなツール? | 生かせる授業 |
![]() | 共有ピアノ SHARED PIANO | ネットを介して2つ以上の端末で 同じ鍵盤で演奏できる | 鍵盤演奏 音楽づくり 【小・中】 |
![]() | ソングメーカー SONG MAKER | 表のマスをクリックして曲を作成できる リズムパートもつけられる | 音楽づくり 【小・中・高】 |
![]() | リズム RHYTHM | 3〜6拍子まで、3種類の音でリズムを作る | 拍子の学習 リズム学習 【小・中】 |
![]() | スペクトログラム SPECTROGRAM | 音を視覚的に確認できる マイクからの音を見ることもできる | 音色の理解 音の三要素 【中・高】 |
![]() | 音波 SOUND WAVES | 音の高さによる振動数の違いを見ることができる | 音の物理的側面 【中・高】 |
![]() | アルペジオ ARPEGGIOS | コードネームをクリックすると和音が鳴り アルペジオも演奏できる | コードのしくみ 長・短3和音 【中・高】 |
![]() | カンディンスキー KANDINSKY | 画面上に絵を描くと自動演奏してくれる | 音遊び 現代音楽 図形楽譜 【小・中・高】 |
![]() | ボイススピナー VOICE SPINNER | 音声を3秒程度録音して 速回ししたり、逆再生できる | 音響 デジタルミュージック 【中・高】 |
![]() | 高調波(倍音) HARMONICS | 弦の長さによる音の高さの違いがわかる | 振動数 (弦の長さ)と 音高の関係 倍音 【中・高】 |
![]() | ピアノロール PIANO ROLL | 自動演奏ピアノのロール紙を再現 5種類の曲で音の流れが視覚的にわかる | 曲の構造・パターン 音楽史 【中・高】 |
![]() | 発振器 OSCILLATORS | デジタル音の基本波形の音で 指定した周波数の音高が鳴る | 音波の理解 振動数 【中・高】 |
![]() | 文字列(弦) STRINGS | 弦の震え方 長さによる音の高さの違いがわかる | 振動数 (弦の長さ)と 音高の関係 弦楽器の鳴り方 【小・中・高】 |
![]() | メロディメーカー MELODY MAKER | 4拍子1小節のかんたんなメロディのみ つくることができる | 音楽づくり 初めてのICT 輪唱 【小】 |
![]() | 和音 CHORDS | 鍵盤上で長・短3和音の 位置が確認できる | コードのしくみ 【中・高】 |
- アプリケーションやソフトのインストールなし
- 音楽の体験が簡単な操作ですぐにできる
- URL(リンク)の送受信だけで音楽データを共有できる
というところが便利な点。

音楽のさまざまな側面を遊びながら学べるツール
といっていいと思います。

今回の記事ではChrome Music Labの14のアプリケーションを全て紹介します!
オンライン授業への対応やGIGAスクール構想で、ICTを使った授業が今後マストになっていきそう。
- オンライン授業の方法に困っている
- ICTを使って授業をやってみたい
- 音楽の創作の授業を効果的にしたい
こんな先生には参考になると思いますので、ぜひご覧ください!
↓ソングメーカーについては特に詳しく記事にしていますのでそちらもご覧ください。
ソングメーカーの使い方解説!メロディの作り方・保存・提出方法【音は伸ばせません】
↓ソングメーカーを使った「音楽づくり」の授業ネタをダウンロード!
音楽授業のネタや仕事術をブログやnote、Twitterで発信中です!
Contents
- 1 Chrome Music Lab の使い方
- 2 「Chrome Music Lab」の各アプリケーション
- 2.1 1:共有ピアノ(SHARED PIANO)
- 2.2 2:ソングメーカー(SONG MAKER)
- 2.3 3:リズム(RHYTHM)
- 2.4 4:スペクトログラム(SPECTROGRAM)
- 2.5 5:音波(SOUND WAVES)
- 2.6 6:アルペジオ(ARPEGGIOS)
- 2.7 7:カンディンスキー(KANDINSKY)
- 2.8 8:ボイススピナー(VOICE SPINNER)
- 2.9 9:高調波(倍音)HARMONICS
- 2.10 10 :ピアノロール(PIANO ROLL)
- 2.11 11:発振器(OSCILLATORS)
- 2.12 12:文字列(弦)(STRINGS)
- 2.13 13:メロディメーカー(MELODY MAKER)
- 2.14 14:和音(CHORDS)
- 3 Chrome Music LabはICTで音楽授業できる簡単ツール!
Chrome Music Lab の使い方

- Chromeブラウザを立ち上げる
- Chrome Music Lab(クロームミュージックラボ)にアクセス

さらにどのツールも直感的に説明なしですぐ使える設計になっています。
注意点は端末がネットに繋がっていないと使えない点。
またクロームブラウザでしか使えないので、使う生徒の端末にChromeをインストールする必要があります。
「Chrome Music Lab」の各アプリケーション
ここからはChrome Music Labの14のアプリケーションについて解説していきます。
1:共有ピアノ(SHARED PIANO)

「共有ピアノ(SHARED PIANO)」は離れている人同士でも、ネットを介して連弾ができる鍵盤ツールです。
- 一人がChrome Music Labの「共有ピアノ」にアクセス
- リンクをコピーして、もう一人に送信
- そのリンクから別の人がアクセス
このようにすると、2人以上で同じピアノを弾くことができます。

連弾だけでなく、もちろん一人でも使えます。
鍵盤数を少なく絞って表示することもできます。
マウスを使うと1音しか鳴らせませんが、タブレット端末からなら指を使って和音を弾くこともできます。
また便利な使い方として、
伴奏を先生が弾いておいて、それを保存したURLを送信することで、
伴奏に合わせて生徒が演奏を練習できたりもします。
↓下記動画を見てみてください。
和音を伴った音楽づくりの単元にも使えそうな機能ですよね!
2:ソングメーカー(SONG MAKER)

「ソングメーカー(SONG MAKER)」は、楽譜を使わず、表のマスをクリックしていくことで音楽作りができるツールです。
- 音階は、長音階(自然的短音階)、半音階、5音音階(律音階のみ)
- 音域は3オクターブまで
- 和音も作ることができる
- 4分音符から3連符を含めて16分音符まで1拍を分けることができる
- 2〜7拍子まで設定できる
- 16小節まで作成できる
という仕様で、大体の旋律はつくることができます。
特に音楽の創作の授業で大活躍するツールです。
曲の音の配置が表でカラフルに示されるので、例えば、歌っている曲の旋律をソングメーカーに打ち込んで、

と授業中に見せるのも効果的で簡単な使い方。
また、作った旋律は保存されているので、保存されたURLをコピーして生徒の端末に送ることで、

とすることも可能。
曲のデータを送るわけではなく、リンクを送るだけなので、オンライン授業でも簡単に曲が送信できます。
律音階(例えばレミソラシ)の5音音階にも対応しているので、
「民謡の旋律の創作」のような単元でも活躍しそうです。
【小学4、5年生】5音音階でたのしい「せんりつづくり」の教材をダウンロード
最大の欠点は「音を伸ばす機能がない」こと。
↓下のツイートの動画で確認してみてください。
↓ソングメーカーの上手な使い方や授業での活用方法など詳しい記事がありますのでこちらもご覧ください。
ソングメーカーの使い方解説!メロディの作り方・保存・提出方法【音は伸ばせません】
↓ソングメーカーを活用した授業のネタをダウンロード!
【音楽創作授業の決定版】サウンドロゴを作ろう!(ソングメーカーを活用した音楽授業)
ソングメーカーと共有ピアノはURLでシェア(保存)できる!
「ソングメーカー」と「共有ピアノ」で作った曲や演奏した曲の保存は「URLとして保存する」ことでシェアできます。
- 「保存」をクリックしてURLを入手
- URLをメールやフォームなどで相手に送信する
- 相手はそのURLをChromeのアドレスバーに入力すれば再現できる
「データが重くて送信できない」「データ送信の制限があって送れない」などの問題もなく、タブレット、スマホ、PC、どんな端末でも受け取って使うことができるのはChrome Music Labの利点です。
曲の送信・提出方法なども以下のページにのっています↓
ソングメーカーの使い方解説!メロディの作り方・保存・提出方法【音は伸ばせません】

3:リズム(RHYTHM)

「リズム(RHYTHM)」は、3〜6拍子までのリズムを繰り返して演奏してくれるツールです。
画面下のタイムラインの中に音を置いていけば勝手にループで演奏してくれますので、遊び感覚でリズムを作ることができます。

小学校4年生くらいならこのツールで楽しくリズムを作った後、「音符に書く」という展開に持っていくのも良さそうです。
【リズム学習決定版!】フラッシュカード50問&カード作成ツール(誰でもできる音楽授業)
4:スペクトログラム(SPECTROGRAM)

スペクトログラム(SPECTROGRAM)は音を視覚的に見ることができるアプリです。
マイクを使ったり、画面上をスワイプしたりすることで、音の上がり下がりや響きをビジュアルで確認できます。
用意されている数種類の音ではビジュアルが異なるため、「音の三要素(大小・高低・音色)」の学習の参考になります。
Chrome Music Lab「スペクトログラム」アプリへ
5:音波(SOUND WAVES)

音波(SOUND WAVES)は、音の高さによる振動数の違いを見ることができるアプリです。
鍵盤を押すと水玉で表された水面がゆらゆら揺れて、音の振動を表します。
右下の虫眼鏡のマークをクリックすると音の振動を赤い波形で見ることもできます。
音楽というよりは、中高の理科(物理)の分野で参考になりそうなアプリですね。
6:アルペジオ(ARPEGGIOS)

アルペジオ(ARPEGGIOS)は、オクターブ内の全ての音の「長3和音(メジャーコード)」と「短3和音(マイナーコード)」をいろいろなアルペジオで鳴らすことができます。
- 音色はハープとピアノの2種類
- アルペジオパターンは5パターン
- テンポも変えられる
という特徴があります。
中学校や高校の音楽理論やギター・ウクレレの演奏などで「コードのしくみ」を学ぶときに使えそうですね。
7:カンディンスキー(KANDINSKY)

カンディンスキー(KANDINSKY)は、画面上にイラストツールのように描いた絵をデジタルで処理して音にしてくれるアプリです。
適当に描いても、なんとなく音楽っぽくなります。
現代音楽の「図形楽譜」を学習するときや演奏してみる時の参考になりそうですね。
Chrome Music Lab「カンディンスキー」アプリへ
8:ボイススピナー(VOICE SPINNER)

ボイススピナー(VOICE SPINNER)は、マイクから音を3秒程度録音して再生・速度変更・逆回ししたりできるアプリです。
アナログレコードやカセットテープを使っていた時代にはこういうことは割と簡単にできたのですが、デジタル時代にはかえって新鮮な体験。
音楽の授業での登場はあまりなさそうですが、音響や音についての実験として使う機会があるかもしれませんね。
9:高調波(倍音)HARMONICS

高調波(倍音)(HARMONICS)は、弦の長さによる音の高さの違いがわかるアプリです。
弦を抑えると、音がなる仕組みになっていて、タブレットなら複数の弦を鳴らすこともできます。
harmonicsとは「倍音」の意味。
バイオリンやギターの弦の押さえる位置やハーモニクス奏法の原理もこの考え方で学ぶことができます。
- 弦の長さが半分になると1オクターブ上の音が出る
- 弦の長さが1.5倍になると、完全5度上の音がでる
などがわかるようになっていて、楽器や音のしくみの学習につながりそうです。高校の物理にもこの部分は登場しますね。
10 :ピアノロール(PIANO ROLL)

ピアノロール(PIANO ROLL)は、自動演奏ピアノのロール紙を再現しています。

このピアノロール紙の見た目がわかりやすく、今はデジタルでの作曲では多く見られます。

既存の5つの曲を3種類の音色で再生できるようになっています。
ピアノロールに曲は以下の5曲です。
- 平均律クラヴィーア曲集第1巻1番ハ長調プレリュード/バッハ
- トルコ行進曲/モーツァルト
- 運命 第一楽章/ベートーヴェン
- メヌエット ト長調/バッハ
- ジムノペディ1番/サティ
ピアノロール的な画面はGarageBandやChrome Music Labのソングメーカー、DTM、音楽ゲームなど、デジタル音楽の分野ではたくさん見るようになりましたので今は珍しくありません。
そのもととなったピアノロールの歴史を説明する音楽史を学習する場合や、上記の曲の音の構造を視覚的に見せたい場合は音楽の授業で使えるかもしれませんね。
11:発振器(OSCILLATORS)

発振器(OSCILLATORS)とは「周期性を持つ持続的な振動を発生させる装置のこと」です。
このアプリは
4種類(スクエア・ノコギリ型・トライアングル・サイン波)の波形の音を指定した振動数(音の高さ)で出すことができます。
こちらは音楽というよりは物理・音響の面での学習ができるアプリですね。
12:文字列(弦)(STRINGS)

グーグル翻訳によって「文字列」と訳されていますが、「Strings」なので「弦」というアプリです。
高調波(倍音)(HARMONICS)のアプリとほとんど同じ機能のアプリですが、こちらは弦を弾くような触り心地のアプリになっています。
弦楽器の音が鳴る仕組みが理解できるアプリです。
13:メロディメーカー(MELODY MAKER)

メロディメーカー(MELODY MAKER)は、ソングメーカーを簡単にしたようなアプリで、
- 長さは1〜2小節の8音のみ
- 和音は鳴らせない(短旋律のみ)
- 音色もハープ一種類のみ
で、なかなか使用頻度は少なそう。
小学校低・中学年など、初めてタブレットやPCで音楽の授業に取り組む場合には「余計な機能が全くないだけに使いやすい」という利点はありそうです。
ワンパターン遅れて入力した音が重なるという変わった機能もあります。
輪唱できる旋律を作ってみるのもおもしろいかもしれません。
Chrome Music Lab「メロディメーカー」アプリへ
14:和音(CHORDS)

「和音(CHORDS)」ツールは長3和音(たとえばドミソ)と、短3和音(たとえばラドミ)の2種類の和音を鳴らすことができます。
長3和音と短3和音の鍵盤上の位置がわかるので、コードの学習に役に立つアプリです。
- 和音の仕組みを学ぶとき
- 和音を鳴らしてアンサンブル
- 和音の音に旋律をつけて創作
こんな時に使えそうですね。
Chrome Music LabはICTで音楽授業できる簡単ツール!

Chrome Music Labは、簡単にネット上で音楽体験ができるツール。
機能的に物足りないところもありますが、それだけに細かい説明なくすぐに使えるのがメリットでもあります。

特にソングメーカーは音楽の創作の授業で活用の幅が広そう。
ソングメーカーを詳しく解説した記事もご覧ください↓
ソングメーカーの使い方解説!メロディの作り方・保存・提出方法【音は伸ばせません】
ソングメーカーを使ってできる授業ネタがダウンロードできます↓
ICTを活用した音楽授業のネタをお探しの方はこちらの記事もご覧ください↓
【iPad使おう!】GarageBandを音楽授業で活用する方法(動画あり)
GarageBand(ガレージバンド)の使い方プリント!【ICT活用した音楽授業に!】
音楽の創作の授業ネタをお探しの方はこちらの記事も是非ご覧ください↓
今回は以上です!