卒業式の証書授与の時にピアノの生演奏して、って頼まれました…。ピアノ苦手なのに…。
間違えられないし練習もしなきゃだし、できればやりたくないです…
ピアノ科出身の先生やピアノ大好きな方ならまだしも、多くの先生は卒業式でのピアノ演奏はできれば避けたいと思っているのではないでしょうか。
そりゃ生徒にとっては一回しかない卒業式ですからスペシャルなものとしてできる限りお祝いしてあげたいもの。
しかし、ピアノ演奏は誰でもできる訳ではありませんし、それにかかる練習量も大したもの…。
生徒が歌う合唱の伴奏とかなら仕方がないけど、BGMの生演奏ってそこまで苦労してやる価値あるのか疑問…。
今回の記事では「卒業式でBGMピアノ弾いて」と言われたらどうしたらいいかという対策について考えてみました。
もしかしたら今後そんな事態になりそうな先生はぜひお読みください。
最悪、本当に弾くことになってしまった先生や、弾きたくて曲を探している先生は、私が編曲した「卒業式BGM用のピアノ編曲集」をアップしていますので、ぜひお使いください。
- 威風堂々・G線上のアリア・パッヘルべルのカノン
- YELL(いきものがかり)
- 卒業写真(荒井由実)
- 旅立ちの日に
- ありがとう(いきものがかり)
- 栄光の架橋(ゆず)
- 春よ来い(松任谷由美)
- SAKURA(いきものがかり)
コギト | 音楽教材研究家
- 音楽教員歴18年の元音楽教員。辞めても教材研究が好きで続ける
- 元作曲専攻で鑑賞や創作の授業が得意、ICT・時短マニア
- ピアノはコンクール全国大会入賞レベルでピアノ動画チャンネル(YouTube)も運営
- ICTを駆使・時短マニアnoteで自作教材をアップ、3000ダウンロードを突破!
- 音楽教員のためのオンラインサークル「ムジクラブ」運営中
「卒業式のピアノBGM、胃が痛いです」と言われる理由
卒業式のピアノ演奏、胃が痛いです…
このように思う人は多いはず。
卒業式のピアノってプレッシャーすごいんですよ…。
卒業式のBGMピアノが大変な理由は以下です。
- 相当なプレッシャーかつミスができない
- 式の進行に合わせて時間調整して演奏する必要がある
- ほとんどの場合市販の楽譜そのままで弾けない
- 練習やアレンジに費やす時間と労力がすごい
卒業式のシーンと静まり返った中、自分のピアノだけをみんな聴いているという状況で弾かなければいけないのがまず怖い…。
ある意味卒業合唱の伴奏よりも緊張する…みんな私の音だけを聴いている。
ちょっとしたミスタッチもすぐにバレます。
また、1曲を通して弾けばいいのではなく、式の進行に合わせて長引いたらその分曲を伸ばして弾いたりしなければいけないから気が抜けません。
そしてほとんどの場合、式典に合うような厳かなピアノアレンジは市販の楽譜にはありません。
自分の場合、ほぼ100%自分でアレンジでしたね。
演奏の練習どころかアレンジから始めることがほとんど。それに費やす手間といったらかなりのもので、そんな中同僚から気軽に「今年も適当にいいのよろしくっ!」なんて言われた時には軽く○意が…。
卒業式BGMってCDでもいいですよね…
卒業式のピアノ演奏ってぶっちゃけCDでよくないですか?
私も基本的にCDでいいと思っています。お金払って外注できたり、ピアノが好きで「ぜひ弾きたい!」という人がいるなら別ですが、授業と違って必ずしなければいけないことではありません。
CDでも選曲よければ結構感動的ですよね。苦手な方が無理やり弾くよりは全然いい。
卒業式BGMピアノを上手に断りたい
どうやったらピアノBGM演奏断れるかな…
単刀直入に「CDで良くないですか?」と伝えるのがおすすめです(自分はそれで2・3度免れたことがあります)。
伝える時に以下、しっかりした理由を伝えることも有効ではないかと思います。
- 練習などの手間が相当あり大変であること
- 他の担当の仕事があること
- 当日自分に何かあった場合に実現不可能になること
卒業式のピアノを練習する場合、練習時間はプライベートの時間に食い込むことがほとんどで、勤務時間内に練習することはほとんどできないでしょう。
また、学校によってはピアノ演奏の仕事はオプションの仕事で、卒業式の係として位置付けられていない場合もあります。
卒業式の受付とか他の仕事も担当しながら、追加で依頼されて演奏するパターンもありました。
最悪、卒業式前日に熱を出したりした場合に替わりがいないというのも大きな問題ですよね。
「それでもどうしても弾いてほしい」って言われたら…
どうしてもお願い!って拝み倒されました…
生演奏の素敵さというのは間違いなくあります。卒業式を素敵なものにしたいと思うとても熱心な担任の先生が生徒を想うからこそ「生演奏を」と依頼してくることもあり、なかなか無碍に断ったりできないのも現実。
結局こちらが折れて演奏したことも多いですね…
演奏を承諾した場合も以下の点を提案すると良いと思います。
- 当日自分が体調不良などで演奏できない場合の代案(CDを買っておくとか)を用意しておく
- 弾く曲は毎年同じとか、なるべく少なめにするとか、自分で選べるように交渉
- 曲に指定がある場合は楽譜は用意してもらう
- 他の卒業式の係は軽くしてもらう
一番大変なのは、「毎年生徒のリクエストで曲を決めてしかも1クラスに1曲で次々演奏」みたいなパターン。鬼かよ。
「自分が今弾ける曲なら弾いてもいいですよ」と交渉するとか、「この曲演奏するなら楽譜は用意してもらっていいですか?」と伝えたり、他の卒業式関連の仕事を無くしてもらうとか軽くしてもらうように頼んで、できるかぎり自分の負担を演奏以外では少なくなるように交渉しましょう。
演奏がマストならそもそも最初から係の一つにしておくべきよね…
演奏する側はかなり大変なのでなるべく準備や当日の負担が少ないようにしてもらいましょう。
卒業式BGMのためのピアノ楽譜あります
過去に実際の卒業式で弾いた曲も含めて「卒業式BGM用楽譜」を販売しています。
卒業式BGMとして卒業ソングなどの曲をピアノで弾く場合、市販のアレンジ楽譜だと、盛り上がりすぎたり、音が細かすぎて間違える危険性があったり、時間調整もきかないようなアレンジだったりと使えないことも多い…、というかほとんど使えない…。
自分の場合もほぼ100%自分でアレンジして弾いていました。
アレンジが苦手な先生は是非以下のアレンジで弾いてみてください。どうしても弾くことになってしまったのなら、せめてアレンジの手間くらいは減らしましょう。
- 威風堂々・G線上のアリア・パッヘルべルのカノン
- YELL(いきものがかり)
- 卒業写真(荒井由実)
- 旅立ちの日に
- ありがとう(いきものがかり)
- 栄光の架橋(ゆず)
- 春よ来い(松任谷由美)
- SAKURA(いきものがかり)
まとめ 卒業式後の反省にも声をあげよう!
卒業式が終わり、なんとか演奏を終えたあなた、本当にお疲れ様でした。
今後、嫌な歴史は繰り返してはならない。
卒業式の反省の記入の機会に卒業式BGMに対する意見をしっかりと書きましょう。
- 今後ピアノが弾ける先生が必ずいるとも限らない、持続可能ではない
- 準備の手間や労力、プレッシャーが多いわりにはマストなものではない
- 毎年演奏する曲は同じにしたり、CDにしたりして負担を減らしてはどうか
- 良い曲を探して来年に向けてCD作りましょうか?
- 毎年演奏をするのならば、ピアノ演奏を卒業式の係として立ててください
など納得のできる案をあげれば、卒業式の担当の先生や管理職も少し考えてくれるかもしれません。
今回は以上です!
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