ドミソの和音っていつできたか知っていますか?
えーっと…、昔々…?
そうなんです。ドミソという3和音は中世の時代からルネサンスの時代、つまり13世紀から14世紀にかけてだんだんと使われるようになっていきました。
それまでは和音ってなかったんですか?
そもそも和音は旋律と旋律が重なり合ってできていったんだよ。
↓この記事で参考にした本
もともとは一つの旋律だけで歌ってた(グレゴリオ聖歌)
もちろん最初9世紀〜12世紀くらいは2つの音を合わせた音楽はみつかっていなくて、一つのメロディだけの音楽しかなかったみたいです。
グレゴリオ聖歌がその代表です。
一つの旋律に音を重ねて歌う(平行オルガヌム)
12世紀頃にはこの一つの旋律のグレゴリオ聖歌に5度の音(ドとソ)を重ねて歌う「平行オルガヌム」という技法が誕生して、音を重ねるという発明がされました。
その後音の重ね方が複雑に→ド・ミ・ソが重なる
その後13世紀からはおとの重ね方が複雑になって、重ねる音も3つ、4つになっていき、ドとソだけでなく、ミの音も重なるようになっていきました。
3度(ドとミ)や6度(ドとラ)が甘く響くなぁということでたくさん使ったのが、ジョン・ダンスタブルという人です。
和音がジャーンと鳴るのではなくて、旋律と旋律が重なることで和音が生まれていったんだ。
和音は最初から和音単独として鳴らされたわけではなく、旋律と旋律が重なり合う結果として三和音の響きが生まれた、と言えます。
バロック時代にドミソが和音として独立して使われ始める
このあとバロックという時代になってドミソの3和音が独立して「ジャーン」と鳴らされ使われることが普通になっていきました。
ルネサンスとバロックの境目で活躍したモンテベルディ(1567-1643)の最初期のオペラ「オルフェオ」では、しっかりとした器楽の和音の伴奏の上に歌の旋律が乗っていることがわかりますね。
和音を駆使して劇的な表現や不協和音も使われるようになっていきました。
この時代に出来たドミソが今自分たちが聴いているポップスにも普通に使われているんだね〜。
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